アルコール依存症について考える
始め人、酒を呑み、やがて酒、酒を呑み、ついには酒、人を呑む
これは、人が酒を飲む時は、始めのうちはコントロールできるが、やがて酔いが回ってくると、酒を味わうどころか、酒に溺れて潰れてしまうこと。
アルコール依存症とは、お酒の飲み方のコントロールが効かなくなり、自分だけでなく周りの家族にも酒害を及ぼす病気なのです。
アルコールは、麻酔作用、依存症、臓器障害作用をもつ薬物である。
アルコールの正式名称はエタノールといいます。麻酔薬に属します。
まず人が酒を飲むと、ほろ酔い状態となり、さらに飲むと酩酊状態となります。
そしてさらに飲み過ぎると、場合によっては死亡することもあるのです。
エタノールには依存性があります。依存性のある薬物は、麻薬、覚せい剤、シンナー等
ですが、エタノールもこの仲間なのです。
繰り返しお酒を飲んでいると、この依存性が働き、コントロールが効かなくなるのです。
体質によっては、だんだん飲み方のブレーキが効かなくなり、アルコール依存症となり、様々な病気になりやすくなるのです。
長い間にわたって、アルコールを飲んでいると、ガンマGTPという肝臓の中にある酵素ですが、大量飲酒により肝臓が壊れると、血液の中に漏れてきます。
このガンマGTPが高い数値ほど、肝機能障害を引き起こすのです。
ちなみにこのガンマGTP50以下が健康的らしいですが、自分の場合は、毎年検査してますが、ガンマGTPは70前後です。
知り合いの造り酒屋の社長さんで、なんとガンマGTPが500を超えてしまい、即入院をされた強者がいるのです。これはかなりやばい数値ですが、その後なんの連絡もないので、生きてるのとは思いますが、飲み過ぎには注意しましょう。
ひとたびアルコール依存症になってしまうと、酒を上手に調節して飲むことができなくなります。つまり、一杯の酒が体に入ると、ブレーキが効かない体質になっているのです。
酒を飲むと、アルコールは胃や小腸から吸収され、肝臓でアルコール脱水素酵素により
アセトアルデヒドになります。
これらがアセトアルデヒド脱水素酵素によって酢酸になりTCAサイクルに入り、水と二酸化炭素に分解されるのです。
日本人はアルコール分解酵素が弱いとよく言われるが、正確にはアルデヒド脱水素酵素の活性が弱いのです。アセトアルデヒドの分解酵素が、欧米人に比べて少ないので、顔が赤くなり、二日酔いにもなりやすいのです。
程よい飲酒を心がけて、健康的にこれからの人生を満喫したいものです。
参考*全日本断酒会