toujinomichiの日記

酒造りの四方山話

2023-01-01から1年間の記事一覧

清酒の健康診断

ようやく秋も深まり、気温も徐々に下がり始め、冬の到来を感じさせます。 当社でも新酒を搾り、しぼりたてとにごり酒の販売が始まりました。 本日は、日本酒の分析について語りたいと思います。 日本酒を造る際、米のでんぷん質をブドウ糖に変化させるわけで…

田んぼのスマート管理

秋も深まり山の上の方では紅葉の季節となり、家の周りの田んぼも七割近くが刈り取られ、気温も10月に入りいきなり下がり始め、いよいよ酒造りの本格的シーズンが到来しました。 毎年のことながら、夏の間に英気を養い有給を取得しながら次の酒造りのために、…

蔵元見学パート4

それでは次に醪(もろみ)の部屋にご案内いたします。 こちらにあります大きなタンクは、外側は鉄で出来ていますが、内側はホーロー引の洗面台と同じ様なガラス素材を吹き付けて焼いてあります。 ですから割れたりしなければ、メンテナンスしながら半永久的…

蔵元見学パート3

それでは次に、酒の母と書いて酒母(しゅぼ)室にご案内いたします。 こちらでは、あちらにある小さなタンクの中に米と米麹と水と乳酸と酵母菌を入れて、暖めたり冷ましたりしながらだいたい10日〜14日程かけて、酒母を育てます。 この乳酸を添加する人工的…

蔵元見学パート2

さてそれではこれから蔵の中にご案内していきます。 こちらの上に飾ってあります、杉玉や酒林と呼ばれるものは、酒造りが始まり最初の搾りたての新酒が出来ましたよ!と近所の呑兵衛の方に知らせるご挨拶なのです。 この杉玉は作られた当時は、緑色で青々と…

蔵元見学パート1

本日は蔵元見学にご案内させていただきます。 それでは皆様、ようこそいらっしゃいました。 当店、見た目通りの造り酒屋でございます。 創業は江戸時代後期となり、今年で181年目を迎えております。 日本酒とは、米と米麹と水だけで造ります。 精米歩合によ…

ユネスコの文化財登録について

南部杜氏夏季講習会に行きました。 新型コロナの影響で、4年ぶりの参加となりました。 自分も含めて久しぶりの講習会の参加のためか新人さんの受講する特科コースの受講者が50人以上いたらしく、急遽会場が変更になったらしく、冷房の壊れた会場にて扇風機が…

孤独な杜氏

「和醸良酒」漫画夏子の酒でも出てくる言葉ですが、酒造りには何よりもチームワークが大切なんです。 酒造りは、複雑な工程の1つ1つを教科書通りにきちんとやってるつもりでも些細な工程の順番であったり工程の1つをうっかり忘れてしまったりしただけで、思…