酒造好適米
最近、脱炭素化の流れから、エネルギー価格が上昇気味のとこに加えて、ロシアによるウクライナへの侵略戦争等、様々な要因でエネルギー価格や物価の高騰が続いております。そんな中、ニュースで騒がれていましたが、日銀黒田総裁が「家計が値上げを受け入れてくれている」と言う表現をしていましたね。
今までの金融政策は、何とか無難にこなしている印象でしたが、全く庶民のことを理解できていないんだなと思いますよ!
最近小麦に代わる食材として、米粉が注目されていますね。
米粉は、古くは奈良時代から食材として、団子や羊羹、煎餅の原料となってきました。
米粉を使うとパンはモッチリ、揚げ物はカリッとした食感になります。
日本はどちらかと言うと、余り気味ですので、この際食料自給率を上げるためにも、大いに米粉が使われると良いと思います。
日本人には、少ないみたいですが、海外では小麦に含まれるたんぱく質が合わない人が、グルテンフリーを求めているので、需要は伸びているのです。
造り酒蔵にとって、米粉とは切っても切れない関係なのです。
今回は、酒造好適米について調べてみました。
ちなみに酒の品質にこだわらなければ、酒米でなくても普通の飯米でも十分に醸造することはできます。
但し、美味しいお酒を醸すためには、酒造好適米を使用した方が、品質は良くなります。
そしてその酒米とは、米の中心部に不透明な乳白色のデンプンのかたまりがあり、これを心白といいます。
心白の多いお米で麹を造ると、麹菌の菌糸が中心部分へ破精(はぜ)込み易く、デンプンを糖化し分解していきます。
そして酒米は、デンプンが多いだけでなく、飯米よりもたんぱく質や脂質が少ないのが特徴です。
たんぱく質や脂質は、食べる米なら多い方が美味しいのですが、お酒としては雑味となってしまいます。
以前、60%位に精米した酒造好適米を食べたことがありますが、パサパサ感がハンパなかったです。
しかし、飯米のように余り精白しなければ、意外と普通でした。
新型コロナの影響で、2年前に山口県の蔵元さんが、山田錦の玄米を販売してるニュースを見ました。
酒米の品種には、100種類以上あるといわれてますが、代表的なものでは、酒米の王様、兵庫県産の山田錦、これで酒造りをすると、大した酒でなくても、そこそこの味になってしまう優れものなのです。
その他、新潟県の五百万石、長野県の美山錦とひとごこち、岡山県の雄町、兵庫県の愛山
青森県の華吹雪、岩手県の吟ギンガ、福島県の夢の香、栃木県の夢ささら、群馬県の舞風
茨城県の常陸錦、石川県の百万石乃白、愛知県の若水、滋賀県の玉栄、京都府の祝など、調べていくうちに、楽しくなってきました。このように、各都道府県単位で、酒米は開発されてきました。
これからも日本各地の気候風土に応じて、各農業試験所の努力と研究開発の成果であります。
これからも、日本の伝統的酒造りの技術と発展のためたゆまぬ努力を努めてまいります。