toujinomichiの日記

酒造りの四方山話

登録無形文化遺産!

例年よりも寒い日が続いてますが、とうとう酒造りの季節が近づいてきました。

北海道や高い山では、初冠雪となり始め例年よりも2週間程も早い冬の訪れとなっている模様ですね。

この秋1番の冷え込みとなり、紅葉もし始めてることでしょう。

最近では、地球温暖化の影響でなかなか寒くならない年が多く感じてましたが、酒造りにとっては、早く寒くなることはありがたいことですよね。

全国的にも、感染者の数が減少傾向で、経済的にも動き出した感じがします。

おかげ様で売り上げも、コロナ前に戻りつつあるようですが、下げ止まりしているようなのでまだまだ気を引き締めて、3回目のブースター接種が終わるまで、安心出来ませんね。

そんな中で、明るい話題がありました。

国の文化審議会なる所が、伝統的酒造りと書道を国の登録無形文化財とするよう、文部科学省に答申しました。

登録されれば将来的に、ユネスコへの無形文化遺産の推薦に近づいたかも知れません。

日本の伝統的な酒造りの技術は、世界でも類をみない並行複醗酵という、非常に珍しい方法で造られているのです。

並行複醗酵とは、そのままでは甘くないお米を麹の力で甘くしてから、酵母菌がその甘みを食べることで、アルコールを生産していくのです。

ブドウ等は、そのままで甘いものですから、酵母菌を入れるだけで、醗酵しているので、単醗酵と言われ、その年ごとのブドウの出来に左右されやすく、何年産のワインが良いとかいわれるのです。

ところが、日本酒の場合お米の出来に関係なく、技術的なものが少なくないのです。

伝統的なこの麹造りは、日本酒だけでなく、本格焼酎泡盛、みりん、醤油、味噌など日本の恵まれた気候風土の中で生まれた独特の技術であり、日本の誇る文化の一つなのです。

これを機に、日本酒が改めて見直され、消費者の方がまた一つ、日本酒に興味を持って頂ければありがたいことです。