toujinomichiの日記

酒造りの四方山話

酛すり唄(越後)

かつては冬場になるとどの蔵からも聞こえてきたものである酒造り唄、自分も含めて今の若い人達は、聞いたことはあっても唄える人はいないだろう。年配の杜氏さんでも歌える人は少ないでしょう。したがって酒造り唄は民謡化し、作業唄ではなくなってしまってます。日本酒文化の象徴とも言える貴重な酒造り唄を広め、保存していきたいものであります。

1、とろりとろりと 今する酛は 酒に造りて 江戸へだす

1、江戸へ出すとは 昔のことよ 今は世が世で 地ではける

中略

1、娘島田に 蝶々が止まる 止まるはずだよ 花じゃもの

1、花とみられて 咲かぬは口惜し 咲けば実がなる 恥ずかしい

1、花は千咲く なる実は一つ 九百九十九は 無駄で咲く

1、早く突け突け 東が白む 白む館で 鳥が鳴く

1、館屋代で 鳴く軍鶏(しゃも)だ 軍鶏が三度鳴きや 夜が明ける

1、どれもどなたも ここらでチョイとつけましょ 長煙草

酒はその土地の米と水と人情と自然が醸すものです。日本酒の文化を楽しむためにも酒造り唄を絶やす事がないように情報を発信させていくべきものと確信しております。