toujinomichiの日記

酒造りの四方山話

酒粕の話

昔から酒は百薬の長と言われてきました。呑むべえにとってはありがたい言葉ですが、あくまでもほどほどに飲んだ場合ですよね清酒の薬効成分のほとんどは米麹に含まれていたり、醪の醗酵過程で生まれてくるものです。

清酒には適量飲酒をすることで様々な病気を予防してる物質が含まれていることが確認されてきました。

その上美容効果があると様々な蔵元から美白効果の高い乳液などが販売されています。日本人の平均寿命が長いのは、米や魚介類、大豆等日本古来の食生活にあると言われています。

そして清酒を上槽した後に出てくる酒粕の成分には清酒以上に薬効成分が含まれていることが確認されてきました。

例えばマウスに酒粕を与え続けると、肝臓中のコレステロール値の上昇が抑えられていることが確認されている他に糖尿病を予防する働きがあったり、高血圧や痴ほう症を予防する等、様々な成分が酒粕には含まれているのです。

昔から科学の知られていない時代から清酒酒粕は民間療法として、ねん挫の湿布や、やけどの治療などにしたりと伝えられてきました。

しかしながら私たちの食生活は豊かになり、食の欧米化により様々な生活習慣病に悩まされています。健康のためにも極めて栄養価の高い酒粕を使った料理を食べていきたいと思います。酒粕には酵母由来の豊富な栄養源が含まれています。

例えば、糖質、たんぱく質、脂質、繊維質、灰分、ビタミンその他20数種類におよぶアミノ酸などが多く含まれているのです。

酒粕には料理に使う粕漬け以外にもやけどをしたら板粕の表面を軽くあぶって殺菌してから火傷部分に貼り付けることで火傷による熱を早く吸収してくれるのです。

その他にも喉が痛い時に酒粕を貼ることで痛みが消えたりと、ひびやあかぎれにも聞くと聞いたこともあります。

酒粕にはさまざまな有効成分が含まれていることが多くの研究者から発表されていますからこれからもいろいろな分野で活躍されることを期待していきたいものです。