toujinomichiの日記

酒造りの四方山話

緊急事態宣言の解除はいつ?

とうとう、パラリンピックも始まり、またまた再来日したIOCのバッハ会長に、政府の分科会の尾身会長が、何故わざわざ再来日するのか、オンラインで出席出来なかったのか?とさんざん皮肉を交えながら物を申してくれてスカッとした方も多くいたことでしょう。

私も2回のワクチン接種を終了し、ワクチン接種率も総人口の4割を越え、国民の半分近くが、終了したにもかかわらず、感染力の強いデルタ株により、新規感染者の歯止めが掛かりません。

酒造りにかかせない微生物である細菌は、糖分や栄養と水分のある適切な環境なら自分自身で増殖して醗酵します。

一方ウイルスは、自分自身で増殖できず、他の生物を宿主にして増殖します。

ウイルスに感染した細胞は、宿主の細胞が次々と死滅していくことで生物は耐えられなくなり、死亡します。

そのためウイルスにとっては、他の個体に感染し続けることで生き残ろうとするのです。

人間の体内には、侵入したウイルスを無効化し分解する免疫機能があります。

この仕組みを利用したのがワクチンです。

免疫細胞は、ウイルスの特徴を覚え、抗体を作るのです。

この抗体が、感染しても速やかに回復させるのです。

体内には、100兆個ほどの常在細菌が存在し善玉菌と悪玉菌が、微妙なバランスを取りながら病原体の侵入を防ぐのです。

酒造りや醗酵の仕組みもこれに似ているのです。

酒造りの醪の中では、酵母が繁殖して集団を作ります。

集団を作れば、その集団の中では、他の雑菌が侵入しても、増殖できず淘汰されてしまいます。

例えば、ヨーロッパなどでは、ビールやワインを水代わりに飲みます。

昔は、水のろ過技術が無かった時代、水は安全な飲み物では無かったのです。

アルコール醗酵させることで、雑菌のある水でも安全な飲み物として存在してきた背景があるのです。

いつまでも、緊急事態を解除出来ないと酒造りも出来ませんし、今年の米の値段もとうとう一俵当たり1万円を割りそうです。

いろんな業界が、悲鳴を上げています。

一刻も早い、コロナ禍の収束を願います。