toujinomichiの日記

酒造りの四方山話

水の加工

 清酒製造において鉄分やマンガンがないことはもちろんですが、有効成分としては、微生物の栄養素としてのカリ、マグネシウム、カルシウム、クロールなど酒造りに必要な成分も水の中からと米から供給されるのです。

一般的には不足することはないのですが、醗酵に必要なカリは主に米の中から供給されるが、洗米や浸漬によりかなりの量が流失されるので、注意が必要である。

特に吟醸用の高精白の場合はさらに流失されるのでカリ不足になる場合がありますので、酵母の増殖を阻害したり、死滅率が増大し醪後半の切れが鈍ることがあるので予防するためにも酒母水に酸性リン酸カリを100Lあたり20~50g使用すると良いと言われてます。

一般的に硬度が硬い水のほうが醪の湧きがいいと言われますが、自分もそれは肌で感じています。ですから硬度の低い水を使用してる場合は、水を加工することは、酒税法上何の問題もありませんし、清酒中にも何の悪影響を与えることはありません。

醪の醗酵のためには加工することをお勧めします。